睡眠時間が3時間しかないと、死ぬ確率が上がるのも事実。睡眠時間が3時間でもスッキリ起き日中の生活に支障が出なくなる方法を紹介しています。睡眠不足、不眠症、ショートスリーパー、全ての人に役立つ方法を …
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第1回 睡眠時間の理想を決める5つの要因!【調べ方と考え方】
第4回 睡眠時間が短い!短くても質を確保するたった2つの方法
第8回 睡眠時間3時間を使いこなす方法
第9回 睡眠時間が6時間でも睡眠不足で困らないたった2つの方法
睡眠時間が3時間というのは、実は完全なショートスリーパー体質。
数週間であれば体調を崩しながら、(日中のパフォーマンスを下げながら)なんとか耐えることができるかもしれませんが、本来の意味で言うと睡眠時間を完全に支配下に置いていないとまず継続できません。
その失敗例として、実際にアメリカ空軍の支援のもとフロリダ大学が行った実験では、3時間睡眠を8日間続ければ、慢性的な睡眠不足に陥ってしまい、起きている間のパフォーマンスが落ちることがわかっています。
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睡眠時間が3時間の人たち
昼寝などを含めた1日の睡眠時間が3時間なのか、夜間だけで睡眠時間が3時間なのか、逆に睡眠時間を3時間にしたいのか、睡眠時間が3時間だと言っても様々な人たちがいます。
まず睡眠時間が3時間で、大切なことは日中に支障が出るほどの眠気を感じたり、睡眠時間に対する不満があるかどうかです。もし仮に睡眠時間が3時間しか確保できず、眠気や不満があるようならば、完全な睡眠不足でまず睡眠時間を確保することを考えることが最優先事項でしょう。
次に、睡眠時間は確保できるが、3時間しか眠れない場合、それは不眠症の可能性が考えられます。まずは不眠症かどうか確定診断を受ける必要があるので精神科か心療内科を始め、睡眠外来など専門医に相談しましょう。
最後に、睡眠時間を3時間にしたい場合、一般的には6時間未満の睡眠時間の人たちのことをショートスリーパーと呼びます。まず、ショートスリーパーになるための要素は遺伝子(4割)と生活環境・習慣(6割)です。
そもそも生まれながらにして睡眠時間が短くても眠気や不満がない場合を除いて、自らショートスリーパーを目指す場合には短眠術を使って健康を維持しながら睡眠時間の短い生活環境・習慣を体に馴染ませる必要があります。
睡眠時間が3時間だと死ぬ?
睡眠時間ごとに約10年の間に死亡した人の割合を比べると、平均的な睡眠時間(6.5-7.4時間)の人に比べ死ぬリスクは4時間未満(4.4時間まで)の睡眠時間では、男性で1.62倍、女性で1.60倍という研究データもあります。
4419人の日本人男性を調査した自治医科大学の研究から、睡眠時間が6時間以下の人は7~8時間の人に比べて、死ぬ確率が2.4倍高くなるという報告もあり、睡眠不足によって寿命が短くなり死ぬ確率が上がるという研究データは国内外問わず多くあります。
一般的な睡眠時間が7時間前後ということを考えれば、睡眠時間が3時間しかないというのは普通の人からすれば、2日に1回しか寝ていないとも言え、もし仮に睡眠不足だと感じているなら2017年に流行語大賞にもノミネートされた睡眠負債といった深刻な状態になってしまいます。
睡眠不足になるとまず考えられるのが免疫機能の低下です。ようは、体調を崩しやすくなったり病気になりやすくなってしまいます。
他には、
- 脳機能の低下
集中力低下、注意維持障害(事故の発生率アップ)、記憶・学習障害、感情抑制機能低下、認知・判断機能の低下、創造性・論理的思考力の低下、意欲の低下、自己評価の低下、精神性ストレスの蓄積
- 循環器機能低下
血圧上昇、虚血性心疾患リスク増大
- 免疫機能低下
ガン発症リスク増大、感染リスク増大、アレルギー性疾患の発症リスク増大
- 脂質代謝機能異常
肥満
- アルツハイマー型認知症発症リスク増大
- 脳血管認知症発症リスク増大(不眠患者・閉塞型無呼吸患者)
睡眠時間が3時間でもスッキリできる方法
睡眠時間が3時間でも、人によってその3時間の捉え方はケースバイケースです。
睡眠時間が3時間でもスッキリできる方法は、睡眠不足なのか、不眠症なのか、短眠術なのか、によって変わってきます。
睡眠時間が3時間では睡眠不足
仕事や家事、学業などで睡眠時間が3時間しか確保できない場合、スッキリするために考えられる方法は3つあります。
まず睡眠時間を多相化(後ほど詳しく記述)する方法、2つ目は昼寝や仮眠で夜間の睡眠不足を補う方法、3つ目は即寝・即起きの技術を使って睡眠時間と睡眠の量と質を少しでも確保する方法。
全ておすすめしたい方法なのですが、最も効果が期待しやすいのが2つ目の昼寝・仮眠です。昼間の睡眠は夜間の睡眠に比べ3倍の休息効果があると言われています。
ようは、夜間の睡眠不足1時間分を、昼寝のたった20分で取り戻せるということができます。新たに昼間、時間を作り出すというハードルさえクリアできれば、睡眠不足からの体への負担を減らすことができます。結果的に1つ目の睡眠の多相化にも繋げることができ、一石二鳥です。
ただし、昼寝には30分以内、二度寝は5分までなど正しい昼寝の方法や時間帯も存在しますので詳しくはこちらの記事も併せてどぞ。↓
睡眠時間が短い場合、即寝よりも即起きの技術の方が必要な場合が多く、具体的な方法や手順などはこちらの記事で詳しく説明しています。↓
不眠症で睡眠時間が3時間
睡眠時間が3時間しか取れない場合、まず不眠症の疑いをはっきりさせることが大切です。
繰り返しになりますが、精神科・心療内科・睡眠外来などで確定診断を受ける必要があります。不眠症には大きく4種類あって、睡眠時間が実質的に短くなってしまう不眠症は
- 入眠障害(眠れない)
- 中途覚醒(途中で目が覚める)
- 早朝覚醒(予定より早く目が覚める)
の3つです。
不眠症の原因は複雑で、対策もその症状によって変わってくるので、別の記事に詳しく説明していますので当てはまる人はこちらからどぞ。↓
短眠術を使って睡眠時間を3時間にしたい
睡眠時間をスッキリ3時間にするための要素は、遺伝子と生活環境(習慣)だということはお伝えしました。
この遺伝子の部分はどうしようもなく、日本人口のおおよそ3~9%の人達が生まれながらにしてショートスリーパーだと言われています。一方で、半分以上の要素は生活環境(習慣)でショートスリーパーになれる訳で決して不可能なことではありません。
健康を損なうことなく医学的にも裏づけされた方法で睡眠時間の削らないといけません。そのため、一気に睡眠時間を3時間にすることは出来ません。また、一般的に睡眠時間が6時間未満をショートスリーパーと呼ぶため、睡眠時間が3時間となるとショートスリーパーの中でも上級者という枠組みになってきます。
そのための訓練というか生活環境(習慣)を自己管理・維持しなくてはいけません。3時間の睡眠時間が一旦体に慣れてしまえば、3時間睡眠の習慣は意識をしなくても始めより大きく崩れにくくなる特徴もあります。
具体的には、1週間に15分(1ヶ月に1時間まで)の睡眠時間の削減ルールがあったり、睡眠時間を削る上で即寝・即起きは睡眠時間自体を簡素化(スマート)にする上で身につけないといけないスキルなど詳しい短眠術、ショートスリーパーに関する詳しい説明はこちらの記事で説明しています。↓
睡眠時間が3時間の人に共通して言えること
睡眠時間が3時間の人たちに共通した特徴として、1日の持続力(判断力・認知力などの一般的なパフォーマンス)や体力は睡眠時間が長い人に比べ切れがちです。
放っておくと1日と持たずガス欠してしまいます。睡眠時間が3時間の場合、睡眠時間が長い人より睡眠時間が短いことを改めて自覚して、食事や昼寝・仮眠など他の人より意識して取ることを忘れないようにしてエネルギー補給とリフレッシュを心がけるようにしましょう。
多相睡眠(分割睡眠)のススメ
睡眠時間が3時間しかない場合、夜にまとまって睡眠を取る(1日に1度のみ寝る)単相睡眠では体が持ちません。
一般的にショトスリーパーと言われる人たちは皆、多相睡眠を意識的か無意識的にかに関わらず行っています。多相睡眠とは人間の本来の眠り方で、人工照明発明以前の人類が行っていた睡眠法、動物の一般的な睡眠法だとも呼ばれています。
また、今でも人工照明の無い生活が続くと多相睡眠をしてしまいます。わかりやすく言えば、赤ちゃんの睡眠と言っても良いかもしれません。睡眠の多相化とは1度でなく1日に何度も眠ること。この睡眠法は睡眠の質を最大化させる方法の1つで、1日のパフォーマンスを落とすことなく、1日に必要な休息(睡眠)を取ることができるようになります。
分割睡眠(多相睡眠)は、こちらの記事で詳しく説明しています。↓
睡眠の多相化(例)
- 単相(Monophasic)
合計睡眠時間;8時間
8時間の主睡眠(5セットの睡眠リズム)
- 2相(Biphasic)
合計睡眠時間;6.3時間
6時間の主睡眠(4セットの睡眠リズム)、20分の仮眠1回
- 通常 (昼寝 2回)
合計睡眠時間;5.2時間
4.5時間の主睡眠(3セットの睡眠リズム)、20分の仮眠2回
- 通常 (昼寝 3回)
合計睡眠時間;4時間
3時間の主睡眠(2セットの睡眠リズム)、20分の仮眠3回
- 通常 (昼寝 4-5回)
合計睡眠時間;3時間
1.5時間の主睡眠(1セットの睡眠リズム)、20分の仮眠4-5回
- ダイマクション(Dymaxion)
合計睡眠時間;2時間
6時間毎に、30分の仮眠(計4回)
- ウーベルマン(Uberman)
合計睡眠時間;2時間
6時間毎に、20分の仮眠(計6回)
まとめ
睡眠時間が3時間の世界とは、もはや夜間に1回だけ眠る単相睡眠の世界ではありません。
というか、それでは体が持ちません。既に睡眠時間で困っている人にとっては、もうやってるよという内容が多かったかもしれませんが、現時点で考えられる方法をまとめてみました。寝起きの質、昼間の睡眠時間の補完、この2つだけで睡眠時間に対する満足度は、飛躍的に上がるので試してみる価値ありますよ。
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あとがき
睡眠時間が3時間と言えど、悩みは人それぞれ。
どんなニーズの人達が来ても答えれるように、考えていくとどんどん在り来たりなテーマになってしまう、というデメリットも考えてしまいます。結局、他記事へのリンクが多くなってしまいましたが、その人のニーズに合った情報を届けられるように、というメインテーマを貫いた記事なので、大目に見てくださいっ