横向き寝では、マットレスと枕の選び方が大切です。横向きに寝ると耳や肩が痛い場合には病気の可能性もあるので要注意。横向きで寝る正しい方法も紹介しています …
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第5回 仰向けで寝るなら知らないと損!
第8回 仰臥位の全て【徹底解説】
第10回 横向き枕で失敗しない3つの選び方
第11回 横向きで寝るメリットとデメリットまとめ【徹底解説】
第15回 うつ伏せ枕で失敗しない選び方
第16回 うつぶせ寝は赤ちゃんと大人で違う?【正しいうつ伏せ寝】
横向き寝はメリットもあればデメリットもあります。
横向き寝をする上で、抑えておくべきポイントがいくつかあります。今日は人気第2位の横向き寝の寝心地をワンランク上げるコツを紹介します。
目次はこちら
横向き寝とは
横向き寝は仰向けに次いで多い寝方です。
寝方のデータを確認すると、男女とも仰臥(仰向け)、右側臥(右を下に横向き寝)、左側臥(左を下に横向き寝)、伏臥(うつ伏せ)の順に多いようです。横向き寝はのメリットとデメリットを紹介しましょう。
仰向けよりも腰や背中への負担を軽減する、いびきや無呼吸症候群を予防する(レム睡眠による舌の脱力によっても気道を塞がない)など、横向き寝のメリットは少なくありません。特定の悩みがある場合だけでなく、使い勝手の良い寝方として重宝します。
しかし、デメリットとしては体圧分散できる支点が少ないため、枕やマットレスの選び方を間違えると肩への負担は大きくなってしまいます。
横向き寝に最適なマットレス
2009年の研究データによると、一般的に女性よりも男性の方が寝返りが3倍強も多いことがわかります。
男性よりも女性に、体のコリ(背中、肩、腰、首)が多いのも寝返りの少なさが原因だという説もあります。ようは、男女共に横向き寝で大切な2大要因(マットレスと枕)であるマットレスの必要度は男性より女性の方がダイレクトに影響しやすいということがわかります。
横向き寝では、仰向け(仰臥位)で寝るよりも体への負担は大きく、数カ所に集中してしまいがちです。マットレスの硬さが合っていない場合は特に、肩・腰にかかる負担は大きくなってしまいますので注意が必要です。
柔らか過ぎる場合はマットレスの買い替えしかありませんが、硬過ぎる場合には、マットレスを買い替えなくても、トッパーやベッドパッドで代用できるので安価に対策できます。
横向きで寝ると耳が痛い原因
横向きで寝ると耳が痛い原因は、主に圧迫により痛いと感じてしまう場合があります。
横向きで寝る状態が続いてしまうと最悪、褥創(床ずれ)と痛みが悪化してしまう場合もあるため、繰り返し長時間の横向き寝は注意が必要です。本格的な褥創(床ずれ)予防の看護・介護グッズからを始め耳が痛い人用の耳枕(真ん中に穴の空いた枕)なんていうのも各社から発売されているので、横向き寝で耳が痛いと悩んでいる場合にはおすすめです。
また、横向き寝で急に痛みを感じる場合には、病気の可能性もあります。特に耳の後ろの痛みには要注意。
- リンパ節炎
- 流行性耳下腺炎
- 顎関節症
- 後頭神経痛
- 帯状疱疹
など痛みが強い場合や、横向き寝で発熱や水疱などその他の症状を伴う場合には早めの受診が必要です。
また、痛みだけが続き気になる場合や、口が開けづらいなどの場合にも一度耳鼻咽喉科へ受診しましょう。
横向き寝は肩が痛い原因
横向き寝は寝る姿勢の中で最も肩に負担がかかります。
一般的な仰向けに比べ、体圧分散できる支点が少ない(頭、片側の肩、腰、片側の足など)ため、どうしても負担が集中してしまいます。しかし、肩に痛みがあることで横向き寝ができない場合には病気の可能性も考えられます。
- 肩関節周囲炎
- 凍結肩
- 四十肩(五十肩)
など、眠れない場合には横向き寝から仰向けに体位を変えるのも考えなくてはいけません。
横向き寝で肩が痛い場合、自然に治ることもありますが、放置すると日常生活が不自由になるばかりでなく、関節が癒着して動かなくなることもあります。横向き寝を続けて、痛みが強い場合には早めの受診(整形外科)が必要です。
横向き寝に必要な枕
横向き寝で最も大切なのは枕です。
素材は個人差により変えて良いと思いますが、横向き寝で大切なのは枕の高さと沈み具合です。枕は体格によって数センチごと大きく違ってきます。最初、横向き寝で入眠しても、寝入ってから寝返りなど打てば仰向けになったりします。仰向けになったからといって、枕の高さや沈み具合は調整できないので、どちらにも対応できるよう調整する必要があります。
手っ取り早い(面倒なのが嫌な人)のは、オーダーメイドの枕を作ることです。1人分であれば良いのですが、家族分を揃えるとなると金額も馬鹿になりません。
そこで、安易に調整できるのがタオルを積み重ねて、高さと沈み具合を調整してみましょう。横向き寝の寝心地を上げるために、タオルにこだわってみる(バスタオルとフェイスタオルを組み合わせる)のもありです。
横向き寝の基本的な枕の高さは3~4センチ、痩せ型であれば2.5~3センチ、ガッチリもしくは肥満型であれば4~5センチという相場もありますが、自分で毎日調整しながら高さをみるのをおすすめします。
横向きで寝る方法
横向きで寝る正しい方法はくの字型です。
横向き寝は慣れない人が行うと安定しない場合があります。正しい横向き寝とは、身体のバランスを保ち、リラックスした安定性を保持するために腰を引き、「くの字」の状態にします。くの字型にするということを知らずとも、腰痛の場合につい楽な寝る姿勢として、取りがちな体位の1つです。また、横向きでも右か左かというのは好みだけではありません。
一般的に、心臓は体内でやや左寄りに位置しているため、左を向いて寝ると心臓への圧迫が強くなります。そのため、右を向いて寝る方が良いので、どちらでも良い(左右の習慣がない)という場合には参考にしてみるのも手。
勿論、正しい枕(頚椎が真っ直ぐ)とマットレス(肩と腰に負担をかけない)のセッティングが必要なことは、もう既に説明しましたね。
横向き寝の口コミ
私は、長年、肩こり、首こりに悩まされ、寝ても疲れが取れず、朝、起きた時の方が、疲れているような状況が続きました。
おおげさではなく、体を起こしても、そのまま前に倒れたい感じでした。そんな中、横向き寝に興味を持ち、悩みに悩み、半信半疑ダメ元で横向き寝を試しました。
私の感覚では、横向き寝で寝返りを打つのには、頭、3つ分の大きさがいると思い込み、枕も買い換えました。しかし、新しい枕に慣れるまでに、寝る前に寝返りの練習をすると良いと、何かで読み、やってみました。足~体~頭の順に横に倒す。
横向き寝をし始めて、寝返りのたびに目が覚めていたのが少なくなりました。夢ばかりみて疲れていたのが無くなりました。さすがに頑固な肩こりはまだありますが。
横向き寝は枕が重要です。
基本的にストレートネックの人が使う枕は「低い枕」と整体院の先生から聞いていて、実際に低い枕のほうが楽だった。 つまり僕にとって高さがある枕で寝るのは無謀だったということだ。
低反発で沈み込むから大丈夫?頭部は多少沈むが首部分は沈まない。ストレートネックだと、高さがあるから寝返るときがけっこうキツイんですよね。朝起きると、とてつもない首こりと偏頭痛に襲われることもありますから。
枕の相性さえ合えば、肩がスッキリするなど良いこと尽くしでしょう。
某企業のマットレスを購入して数年。
横向き寝でも腰が沈むので、腰痛を起こしいつまで経っても慣れません。本当に購入したことを後悔しています!メーカーに連絡すると、家に来ましたが特に何の問題もないと、返品はもちろん何の対応もしてくれませんでした。ブラック企業ですね!
まとめ
いわゆるネット通販でよくわからないような企業が出しているマットレスや枕で横向き寝をするのは注意が必要です。
特に、マットレスは安い買い物ではありません。買う前には、しっかりリサーチをして慎重に判断したいものです。仮にマットレスや枕選びに失敗したとしても、マットレスは、トッパーやベッドパッドを追加して補完できる場合もあります。枕もタオルを重ねることで高さ調整もできます。お金を出来るだけかけず、横向き寝の環境を整えるのも手かと。
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あとがき
寝具界隈では横向き寝に関する枕やマットレスが各社から販売されています。
悪徳業者という側面も無きにしも非ずではありますが、一人一人に合う枕やマットレスは違うので、最低でも10年は使うと思って、多少は予算をいつもより増やしてみては?横向き寝を安定させることで、睡眠の質だけでなく体の負担を減らすことができますよ、きっと。