うつぶせ寝は枕を使う事でデメリット(リスク)を軽減してくれます。ニトリやテンピュール、机で使えるなど、うつぶせ寝に特化したおすすめの枕を紹介。赤ちゃんのうつぶせ寝の枕はNGなことや枕なし、枕の作り方まで解説しています …
寝方の特集記事の目次はこちらからどぞ。↓
第5回 仰向けで寝るなら知らないと損!
第8回 仰臥位の全て【徹底解説】
第10回 横向き枕で失敗しない3つの選び方
第11回 横向きで寝るメリットとデメリットまとめ【徹底解説】
第15回 うつ伏せ枕で失敗しない選び方
第16回 うつぶせ寝は赤ちゃんと大人で違う?【正しいうつ伏せ寝】
うつぶせ寝には偏見があります。
うつぶせ寝は少数派という事からもわかるようにデメリットばかりに注目される事も多く、枕を使うことで解決する場合も少なくありません。今日はうつぶせ寝と枕について紹介してゆきます。
目次はこちら
うつぶせ寝とは
うつぶせ寝は最も自然な寝方です。
寝方には、仰向け寝(仰臥位)、横向き寝(側臥位)、うつぶせ寝(伏臥位)と3種ありますがその中で最も自然な寝方です。
その理由は、赤ちゃんがうつぶせ寝を好むように、人は産まれる前にママのお腹でうつぶせ寝に近い寝方で眠っています。そのため、うつぶせ寝は遺伝子に刻み込まれた安心感を得る事ができ、入眠が早くなり寝つきが良くなると言われています。
また、野生動物の多くも、うつぶせ寝をする事からほ乳類にとって、最も身近な寝方である事がわかります。うつぶせ寝は、横隔膜を運動させる腹式呼吸が夜間の睡眠中に繰り返され、胃腸の運動も円滑に行われ、排尿も良くなります。
そもそも、うつぶせ寝とは、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療や寝たきりの人向けにバイタルや呼吸管理から生まれた方法です。特に問題なく眠れている人にとっても、睡眠の質をワンランク上げる寝方として枕を使ったうつぶせ寝にいま注目が集まっています。
うつぶせ寝は枕を使っても赤ちゃんには危険
うつぶせ寝は枕を使っても赤ちゃんには危険です。
まず、ベビーベッドで赤ちゃんを寝かせる場合、必要のないもの(枕や布団)は窒息の危険性があるため置いてはいけません。また、うつぶせ寝は赤ちゃんの窒息と乳幼児突然死症候群(SIDS)の可能性を高めてしまう事から、赤ちゃんがうつぶせ寝から寝返りが完全にできるようになる1歳までは、うつぶせ寝はさせないよう厚生労働省も注意喚起しています。
赤ちゃんのうつぶせ寝に関しては、こちらの記事で詳しく説明しています。↓
うつぶせ寝のメリットとデメリット
うつぶせ寝には、メリットとデメリットがあります。
うつぶせ寝は枕を使う事でデメリットが少し軽減できますが、うつぶせ寝は独特の寝方(少数派)たる所以があります。まず、うつぶせ寝のメリットは大きく2つです。
1つ目は、冒頭にも話をした「安心感」です。これにより入眠(寝つき)の時間が短くなり睡眠時間を確保しやすくなります。エステやマッサージで仰向け寝より、うつぶせ寝の方が眠りやすいのもこの安心感が原因です。
2つ目は、呼吸のしやすさです。人間の肋骨は12番まであり、上から3番目までは前に開く構造で胸式呼吸を担います。それに対して、4番~10番は、横や後ろに広がる構造で腹式呼吸を担っています。眠り始めに、うつぶせ寝をすることで腹式呼吸が促せるため深い呼吸へと導くことができます。
うつぶせ寝になると、重力によって喉や舌の筋肉は前に引き出され、気道も確保しやすいため、より呼吸もしやすくなります。無呼吸症候群(SAS)やいびき防止に、うつぶせ寝という人が多いのも納得できます。うつぶせ寝のデメリットは沢山あります。代表的なものに、
- 不自然な首の骨になってしまう事による首こり・肩こり
- 顎関節への負担(頭の重さ)による顎関節症の危険性
- 顎や歯への負担(頭の重さ)による噛み合わせや歯並びの悪化
- 腎結石になりやすい(統計データで現段階では可能性のみ)
- クーパー靭帯への負担による胸の下垂・型崩れの可能性
- 顔面に枕などが密着するため肌荒れの可能性
などがあります。
うつぶせ寝の枕はニトリが人気
うつぶせ寝の枕は、ニトリが人気の理由があります。
ニトリの枕が人気な理由は2つです。まず1つ目は、ラインナップの多さで、ニトリの枕は現時点(2019年1月現在)で49種もあります。その中で、2つ目の理由として枕の高さが調節できる枕が多い事です。うつぶせ寝の枕は、基本的に高さを低めにします。
そこで私は、49種の中から「ホテルスタイル枕 プレミアム」を選びました。理由は、高さ調整ができる羽毛枕はこの商品だけだからです。後ほど説明していますが、日野原 氏が推薦するうつぶせ寝の枕は羽毛です。その理由は、沈み具合と軽さです。
うつぶせ寝をしても息苦しくない通気性と、睡眠中に寝返りを邪魔しない枕の軽さを両立できるので、うつぶせ寝の枕には高さ調整のある羽毛枕を選びたいのが本音です。その証拠に、商品レビューも多く高評価です。実店舗も各都道府県にあるので、実際に試してみてから購入をするのが無難です。
うつぶせ寝の枕はテンピュールで決まり
うつぶせ寝の枕はテンピュール(オンブラシオピロー)で決まりです。
うつぶせ寝で枕を使ってワンランク上げたい場合、枕の値段は高いですがうつぶせ寝の寝心地は抜群です。テンピュール社は、NASAの公式認定を受けた唯一の枕ブランドです。宇宙技術は世界最先端と言っても過言ではなく、そのスリープテクノロジーを使ってうつぶせ寝のために開発した枕が、オンブラシオピローです。
公式ショップで買うより、Amazonで買った方が安いのでおすすめです。3年保証もついているので他のメーカーよりも安心感があります。
机でも使う、うつぶせ寝の枕
机でうつぶせ寝をする時に枕は必須です。
短時間の昼寝(仮眠)など、机でうつぶせ寝をする時に枕を使えば簡単に昼寝をワンランク上げる事ができます。机で使える、うつぶせ寝の枕はネックピローなどで代用する事もできます。
やはり、机の上で使う枕ですからコンパクトさと寝心地を両立できるような枕を選びたいところ。私のおすすめする枕は「アイシン精機のFINE REVO」です。枕の色はブルーグリーンとグレーの2色展開。まるで動物の肉球を感じさせる枕の触り心地に人気が集まっています。
個人的にブルーグリーンの枕をおすすめ。枕の汚れが目立つのが気になる人はグレーの枕が一択かと思います。
うつぶせ寝の枕の作り方(自作)
いま流行りの手作り枕の作り方を紹介します。
自作と言っても、日野原重明 氏が提唱していた日野原式枕の事で、薄い羽毛の枕を二重か三重にたたむだけで枕の完成です。(ピローオハラは在庫無し)
頭は15%くらい右か左に向かせ、右か左の耳と側頭部に枕が当たるようにし、おなかは真下に向け、両足は少し曲げて休む。 日野原氏曰く個人差もありますが2分くらいで深い睡眠に入り、両手を少し曲げて上に挙げる位置をとると、リラックスして熟睡ができ、夜更かししても4~5時間の睡眠で十分な睡眠が取れます。
うつぶせ寝で枕なしという手も
うつぶせ寝で枕なしでも良いかもしれません。
うつぶせ寝の正しい寝方は、うつぶせ寝というより前傾側臥位(ぜんけいそくがい)といって、横向きで前かがみになったような姿勢です。妊婦さんにはシムス位と言った方が馴染みがあるかもしれません。
顔を左右どちらか向きやすい方に向けて、枕の端(枕なしの場合はバスタオルなど)に顔を乗せます。顔を向けた側の手を曲げ、顔の前に置きます。すると、胸の下に空間ができるので、ここに枕やクッション、丸めたバスタオルを入れます。クッションは、胸の真ん中より顔を向いた側に寄せて入れましょう。顔を向いていない側の腕は、体に沿うように伸ばし、体はうつぶせ寝になります。
うつぶせ寝のポイントは、胸側のクッションの方が枕より少しだけ高めにすることです。正しいうつぶせ寝になると、頭からお尻にかけて綺麗なアーチができ、効率よく呼吸ができるようになります。
まとめ
うつぶせ寝は枕を使いましょう。
うつぶせ寝はデメリット(リスク)もありますが、なんと言っても呼吸量の確保による睡眠の質は捨てがたいものがあります。特定の寝方にこだわらず、自分に合う寝方を探したいもの。
うつぶせ寝は枕を使えば、デメリットも軽減するので入眠(寝つき)に悩んでいる人は、一度は試してみる価値あります。
次の寝方シリーズはこちらからどぞ。↓
あとがき
うつぶせ寝には偏見があります。
うつぶせ寝をした事ない人にとっては、うつぶせ寝はデメリットばかりが注目されがちですが、実は枕を使う事で、正しいうつぶせ寝ができます。あまり枕(クッション)をベッドに置き過ぎると寝返りが妨げられ、睡眠の質が下がってしまうので枕の置き過ぎには注意が必要です。