前回の記事で、
世界中がいま昼寝に注目しているという記事を書きました。
昼寝特集に興味あれば下記からどぞ。
第5回 午睡(ごすい)の本当の意味・厳密には昼寝とは少し違う使い方
第7回 昼寝して頭痛は危険のサイン?その原因と対策のすべて!
Googleを始め、
世界最先端技術企業であるNASAも昼寝を企業の制度として取り入れています。
いまの日本はどうかというと、、、
2014年に厚生労働省が発表した「睡眠12箇条」で、
午後の作業能率を改善するために、短時間の昼寝を勧めています。
この発表により一部で注目はされ始めたものの、
昼寝がいかに合理的かというよりも、
昼寝はサボりというイメージだったり、
なんだかだらし無いイメージが先行して、
なかなか社内で認知されることも少ないのが現状でしょう。
これは国民性という部分もあるのでしょうが、
まだ文化として浸透するには時間がかかるでしょう。
イノーベーター理論で言うならば、
まだアーリーアダプター(オピニオンリーダー)の人たちが、
ようやく採用し始めたという段階ではないでしょうか。
企業でもどちらかというと、
役所や商社など保守的な企業ではなく、
外資系企業やクリエイター系など比較的自由度の高い企業で、
昼寝制度は採用されているようです。
もちろん役所や商社の中でも、
部署によっては気質的に自由度の高い人材が、
昼寝を個人的に採用していることは言うまでもありません。
目次はこちら
昼寝とは
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昼寝は主に昼食後の仮眠のことで、
午睡とも呼ばれています。
実は20分前後の昼寝がベターなのですが、
それを超える昼寝は逆に脳の活性化を下げてしまいます。
人によっては夜に不眠症となる原因にさえなってしまいます。
間違った方法で昼寝をしてしまうと
リスクがあるということは押さえておきたいポイントです。
日本人が持つ昼寝のイメージの多くは、子ども(特に幼稚園児)がするもの、
サボりといったものが多くネガティブで未だに認知されていません。
2014年に厚生労働省が発表した「睡眠12箇条」とは
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2003年以降、
11年ぶりに改訂され、
若年世代、勤労世代、熟年世代と年代を3つに分けて、
それぞれに睡眠の注意点やアドバイスを明示した点です。
勤労世代には睡眠不足が仕事の能率を下げると指摘し、
睡眠時間が十分に取れない場合は
午後早い時間帯に30分以内の短い昼寝をするのが効果的と提案しています。
なぜ世界中が注目しているのか
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そもそも昼寝と日本語にしてしまえば、
なんだか受動的に眠くなって寝てしまう
居眠りをイメージしてしまいますが、
それは昼寝とは言いません。
海外では、主に積極的な昼寝(仮眠)のことを
パワーナップ(power nap)と呼んだりしています。
レオナルド・ダ・ヴィンチの有名な逸話で、
眠らない男と呼ばれていますが実はこのパワーナップを
一日の中で定期的に(4時間に1回ほど)していたと言われています。
近年であれば、
スティーブ・ジョブズがこの眠り方を採用していたと言われています。
一般的にまとめて取る睡眠を、
天才達は小分けにして取っていた(多相睡眠法)と言う事です。
まぁ、これはショートスリーパーと呼ばれる
遺伝子的な特徴があった可能性もあります。
ショートスリーパーについては、
こちらの記事に詳しく書いています。 → ショートスリーパーを徹底解明!メリットデメリットまとめ
少し脱線してしまいましたが、
昼寝が20分前後が良いと言う理由があります。
実は30分以上眠ってしまうと仮眠とは言えず
本格的な眠りに移行し始めてしまい、
目覚めが悪くなるだけでなく脳の活性化が低下してしまいます。
疲労感もより増してしまうといった
残念な結果に繋がっては本末転倒ですが、
実はこれは昼寝あるあるで、
ついつい昼寝って長く寝てしまって、
かえって怠いから我慢するなんて悪循環さえ有り得ます。
昼寝のような短い睡眠は想像以上の効果があって、
記憶機能を改善すると言われていて、
(昼寝の記憶力向上効果はNASAも認めています)
例えば業務だけでなく資格の受験や、
学生であれば試験の学習効率の向上に昼寝が有効的だと言うことです。
直近の昼寝実験データ
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SleepTech(スリープテック)事業を展開する
株式会社ニューロスペースが2018年5月~6月の1ヶ月ではありますが
日本で行われた昼寝の実験としては最新のデータです。
母数としては12名というとても少ないデータではありますが、
他に同じような実験は国内ではなかったので参考になると判断して紹介します。
実験の主旨は昼寝によって、
従業員の生産性は向上するかといったテーマです。
生産性の尺度として、
集中力にフォーカスした実験で、
結果は昼寝を取った方が集中力が高くなりました。
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これは客観的な計測データと主観的なアンケート結果から出したもので、
統計値として正確かどうかは別にして母数からすれば正確な結果ではないでしょうか。
ようは、
昼寝って意味あるの?
と思っている昼寝アンチの人たちに、
1回で良いから試してみる価値あるでしょ?と言いたい(笑)
いま流行りのコーヒーナップ
最近では2018年3月に
ネスレ日本と全日本ベッド工業会が
共催で”睡眠カフェ”なるものをオープンした事がありました。
夜の寝る前にコーヒー(カフェイン)はおすすめ出来ないんですが、
昼間の短時間の仮眠(昼寝)にはカフェインと相性が良いんです。
これは、
20分前後できちんと起きる昼寝のコツと言っても良いのでしょうが、
昼寝の前にコーヒーでカフェインを摂ることで胃や小腸からカフェインが吸収されます。
血中でピークに達するのはおよそ10~15分後です。
すると、
ちょうど仮眠から目が覚める頃にカフェインの覚醒作用が発揮されます。
飲むのは紅茶や緑茶でも良いんですが、
甘い缶コーヒーはNG。
甘味料を多く摂っていると肥満によって喉の周りに脂肪がつき、
睡眠中に気道が閉塞する睡眠時無呼吸症になりやすくなる、
といった別の問題が生まれてしまいます。
それに肥るといびきもかきやすくなります。
睡眠にとって、肥満は大敵なのです。
エリートには昼寝の時間がない?
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20分も眠る時間はない、
というエリートは瞬間型の昼寝でどうでしょう。
一般的にマイクロ・スリープ
(短ければ数分の一秒、長くても30秒程度睡眠状態に陥ること)
は悪いイメージがありますが、
受動的にではなく自ら積極的にマイクロスリープに陥るのはOKです。
昼寝の時間がなければ、
目を閉じるだけで良いんです。
脳で処理している情報の約8割は視覚情報と言われていますから、
それを遮断するだけでも脳を休めることができます。
実は眠れなくても良いんです。
まとめ
私の個人的なイメージで偏見かもしれませんが、
エリート達の共通点はあまりせかせか仕事をしている印象が無いんですよね。
オンオフはきっちりしてますが、
仕事の出来る人ほど休んでいる気がします。
今回は昼寝の記事ですので、
仕事のやり方にまで言及するつもりはありませんが、
その共通点の1つに昼寝があります。仕事によっては夜が遅かったり、
不規則な生活を強いられることが多い中で、
生活のリズムを一旦リセットする時間、
それが昼寝だと私は思っています。
パソコンと一緒で、
常に起動しているより再起動をしてリフレッシュをした方が
パフォーマンスが良かったりしますよね。
それと一緒と言うつもりはありませんが、
1日の中に1度で良いからリフレッシュする時間を作ってみませんか!
レッツ、パワーナップ〜
昼寝特集、第3回はこちら → 昼寝に最適な時間と昼寝の時間帯 + 昼寝の3箇条
あとがき
寝ることが大好きな私にとって、
昼寝は毎日の日課のようなもの(笑)
ただ昼寝の失敗談もよくあって、
ついつい寝過ぎてしまうんです。
この寝過ぎてしまう昼寝を防止するコツ、
それはコーヒーナップも良いですがギリギリの時間をスケジューリングする、
という事。
私の場合、
ついゆっくりできる時間に昼寝をしてしまうと、
つい長寝してしまうんです。
タクシーに乗った15分間、
ちょっとした待ち合わせに早めに行って昼寝など、
隙間時間を上手に作り出す事が昼寝を成功させる、
コツというかポイントだと私は思っています。
(なんか一番大切なようなことをあとがきに書いてしまったw)
それと、コーヒーナップは便利の良いものですが、
カフェインの摂りすぎは夜の睡眠にも影響したりしますから、
控え目にをおすすめしますっ








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