いま、昼寝の特集をしていますが、
昼寝と仮眠って何が違うの?
という人も多いでしょう。
昼寝について詳しい内容は特集記事までどぞ。
第5回 午睡(ごすい)の本当の意味・厳密には昼寝とは少し違う使い方
第7回 昼寝して頭痛は危険のサイン?その原因と対策のすべて!
厳密に言うと違うと言うより、
昼寝はごく短い仮眠だということです。
仮眠はその名の通り、
仮に眠るということで、
本来、夜間に本格的に眠るのが、
一般的な睡眠サイクルなのですが、
仕事や子育てなど様々な理由から、
夜間に十分な睡眠の時間と質を確保できない場合に、
日中に眠ることです。
あくまで、
メイン睡眠の補足という意味合いが強い言葉です。
人によっては、
仮眠の有無や頻度が大きく違いますが、
仮眠を利用することで自由度の高い生活を送ることができます。
目次はこちら
仮眠とは
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昼寝は最も代表的な仮眠だと言っても良いでしょう。
例えば、
通勤・通学などにおける移動の際にバスや
列車の中で寝る行為や会議中・授業中などに寝たりするのも仮眠です。
そう考えてしまえば、
夜に布団に入って眠ること以外に眠ることは
全て仮眠だと言えるのかもしれません。
仮眠と言えば、 昼寝というくらいなので、
昼寝と同じ特質を持っていて、
仮眠は様々な効果が期待できます。
アメリカの国立精神衛生研究所(National Institute of Mental Health)は、
ハーバード大学のアラン・ホブソン(Alan Hobson)氏、
ロバート・スティックゴールド(Robert Stickgold)氏らを中心とする研究チームを助成して、
日中の仮眠が情報オーバーロード(情報過多による判断力低下)を緩和するという事を示しています。
また、「Nature Neuroscience」誌において、
サラ・メンドニック(Sara Mendnick)氏、
スティックゴールド(Stickgold)氏やその同僚たちは、
たった1時間の仮眠でさえも、
その個人のトップレベルのパフォーマンスを引き出せる事を示したと報告しています。
仮眠のデメリット
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仮眠は(一日に数回とった場合でも)、
眠りが十分に長くもなく深くもないのが典型的であり、
連続的な6~8時間の睡眠と同程度の回復の効用をもたらすほどではありません。
一般的には、
日常的に仮眠によって睡眠不足を補おうとしても、
睡眠不足の蓄積という結果につながります。
特に、不眠症やうつ病の患者は仮眠を控えた方が良い場合が多いんです。
なぜなら、
既に乱れている覚醒・睡眠パターンをさらに悪化させる可能性があるからです。
一方で、ショートスリーパー体質の人であれば、
レオナルド・ダ・ヴィンチの逸話のように
4時間ごとに15分ほど昼寝のような仮眠を繰り返して
1日90分の睡眠と捉えパフォーマンスを維持できる可能性もあります。
ショートスリーパーに関する記事はこちら → ショートスリーパーを徹底解明!メリットデメリットまとめ
さすがに、昼寝であれば15分で構いませんが、
夜間の睡眠不足を補うつもりなのであれば、もう少し長い仮眠が必要でしょう。
それが今から紹介する方法です。
休日の90分仮眠「ホリデー・ナップ」
若い人で20分以上、
高齢者でも30分以上眠ると、
脳が深い眠りに入ってしまうため、
予定の時間どおりに起きられなかったり、
目覚めてからも眠気が続いたりします。
そのため、平日の仮眠は20分(高齢者では30分)以内にすることが大切です。
しかし、それだけでは平日の睡眠不足が解消されないとき、
休日に90分の仮眠(ホリデー・ナップ)をとりましょう。
90分というのは、睡眠のリズムでちょうど目覚めやすい時間です。
ただし、遅い時間帯に仮眠すると、
夜の睡眠に悪影響が出るので、
午後3~4時までには起きてください。
短時間の仮眠と違いホリデー・ナップでは、
ソファやベッドなどに横になって眠るのが良いでしょう。
もちろん、眠りすぎないようにするため、
必ず目覚ましアラームをセットしておきましょう。
どうしても仮眠の時間が取れない場合
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まとめて90分も時間が取れないときには、
20分ほどの仮眠を1日に4~5回繰り返してとってもかまいません。
仮眠の合計が90分前後になれば、
まとめて仮眠したときに近い効果が得られます。
ただ、理解しておいて欲しいことがあり、
これは妥協案で基本は90分が1区切りであるということ。
90分の根拠になっているのが、
レム睡眠・ノンレム睡眠のサイクルがおおよそ90分周期だからです。
(この周期は個人差が若干あります)
また、夜間の本格的な睡眠においても、
最初の90分で全体の7割近い睡眠効果を獲得するという側面もあります。
じゃあ、効率の良い90分だけ眠れば良いじゃない、
と思うかもしれませんが全体的な睡眠量があってこそ
最初の90分に7割近い睡眠効果があるのであって、
慢性的な睡眠不足に陥ってしまうと話は違ってくることに注意しましょう。
睡眠には質だけでなく、量も必要なことに気をつけましょう。
ホリデーナップと相性の良い寝方【2018/12/25 追記】
2015年ストニーブルック大学の研究では、横向きに寝ることが睡眠中に最も脳をリフレッシュさせるという発表をしました。
アルツハイマー病を引き起こす脳の老廃物(アミロイドβ)を仰向け、横向き、うつ伏せの三種類の寝方を比較したところ、横向きのデータが最もパフォーマンスが良かったというのです。
短時間の仮眠(ホリデーナップ)などには、横向きで寝る寝方と相性が良いことが分かります。
まとめ
仮眠はあくまで補助的なものです。
ただ、上手に仮眠が出来るようになると、
パフォーマンス向上や体調管理だけでなく、
人生をよりエネルギッシュに過ごせるようになるような気がしてなりません。
私はそれだけ睡眠に対して、
とても大きな役割や意義を感じていますが
その中でもこの仮眠というジャンルは豊かに生きるためのスキルとして
かなり優秀だと思っています。
今回紹介したホリデーナップ、
そして今、特集しているパワーナップ(昼寝)、
是非とも日常のスキルとして取り入れるよう、
興味を持って貰えればと思います。
あとがき
仮眠も昼寝と一緒で、
一般的な生活を送っている場合は16時以降の仮眠は
夜間の睡眠の質に関わりますので気をつけましょう。
それでは、皆さん今夜も良い睡眠をっ



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