寝起きの胃痛は病気によるものでなければ、原因は大きく2つで、生活環境(習慣)による胃の不調、ストレスによる自律神経の乱れです …
寝起きシリーズの目次は下記リンクよりどぞ ↓
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第5回 寝起き が 悪い 人は必見!パッチリ目覚めるたった3つの習慣
第7回 寝起きにめまい!放っておくと危険な理由と原因・治し方
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第15回 寝起きに喉痛い!原因はたったの3つ!【対策まとめ】
総集編 寝起き大百科【永久保存版まとめ】
朝、胃が痛い、、、
「昨日、飲み過ぎたからかな?」「最近、ストレスすごいから。」「お腹が減り過ぎて、、、」寝起きに胃痛を感じるケースは、人によって様々です。知らないと、万が一という場合もありますので、心当たりがあれば要チェックです!
胃痛が慢性化すれば、それが原因で病気になってしまうこともあります。
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胃痛とは
- 胃もたれ
- 胸やけ
- 吐き気
- げっぷ
- 空腹時の不快感など
お腹の上の方(みぞおち周辺やあばら骨の下あたり)が痛む場合は胃に痛みを発している場合があります。
痛みの種類は、シクシク、ムカムカ、言葉にできないほどつらいものと、病気の種類によって異なります。
寝起きに胃痛が起きるメカニズム
通常であれば、胃酸と胃粘液の量はバランスが保たれていますが、何らかの要因で寝起きに胃酸が出すぎると、胃粘液が防御しきれなくなり、粘液の層が壊れたところから胃粘膜が傷つけられてしまいます。
また、何らかの要因で胃粘液の量が減っても、防御力が弱まって胃の粘膜が荒れてしまいます。ようは、胃酸と胃粘液のバランスの崩れによって、寝起きに胃痛が起こるのです。
寝起きに胃痛の原因
胃酸の過剰な分泌や細菌などによって胃の粘膜が傷つけられてしまう場合や、胃の機能が低下して不調が起きる場合など、胃痛にも様々な原因があります。
- 暴飲暴食
- 喫煙
- 寝不足
- アルコールの飲み過ぎ
- コーヒー・紅茶・緑茶などのカフェインを含むものの飲み過ぎ
- 脂っこいもの、熱いもの、冷たいもの、辛いもの、 塩気の多いもの、甘いもの、硬いものの摂り過ぎ
- 不規則な食事時間
- 薬の副作用や水なしで薬を服用したとき
- ピロリ菌の感染
寝起きの胃痛で最も多い原因はストレス
胃の動きは自律神経によってコントロールされていて、ストレスを脳がキャッチすると自律神経のバランスが崩れ、胃が正常な消化活動を行えなくなります。
慢性的な寝起きの胃痛や胃もたれの多くは、ストレスをきっかけとして、食生活の乱れや喫煙が原因となって起こりやすく、前かがみの姿勢や肥満体型が胃の不調を引き超すこともあります。
寝起きに胃痛を感じたら考えられる病気
胃痛には、
- 胃そのものに原因がある
- 胃の近くに原因がある
という2パターンが考えられます。
それぞれ原因として考えられる病気には、以下のようなものがあります。
胃そのものに原因がある
- 胃がん
- 急性胃炎
- 慢性胃炎
- 胃潰瘍
- 胃下垂
- 消化性潰瘍
- 胃酸過多症
胃の近くに原因がある
- 十二指腸潰瘍
- 虫垂炎
- 膵炎
- 胆石症
- マロリーワイス症候群
- 狭心症・心筋梗塞
胃カメラ検査したのに異常がない場合
機能性胃腸障害(Functional dyspepsia)とは、内視鏡などの検査ではっきりと目に見える病気がないのに(胃潰瘍や胃がんなどの器質的病気がないということ)胃の症状が出る病気のことを言います。
機能性胃腸障害の原因には生活上のストレスなどの心理的・社会的要因と関係があると言われています。精神的ストレスから胃の貯留機能が障害されると、少量の食べ物によって胃の内圧上昇により早期飽満感が引き起こされたり、胃酸に対して過剰に胃痛を感じることがあります。
寝起きの胃痛セルフチェック
- 生ものや貝類を食べた → 「食中毒」
魚介類や、きのこ類、野草類などで起こりやすく、数分~数時間のうちに胃けいれんや吐き気が起こります。
命にかかわることもあるため、必ず病院へ行きましょう。→ 内科・消化器内科を受診
- 脂っこいものを食べたときに痛む → 「胆嚢炎」
脂っこいものを食べたあとに起こり、右上腹部から右肩にかけて痛くなるのが特徴です。
胆石や細菌によって胆嚢に炎症が起こります。吐き気や発熱をともなうこともあります。→ 内科・消化器内科を受診
- 空腹時や夜間に痛む → 「胃潰瘍」
空腹時や夜間に痛むのが特徴です。
ピロリ菌という菌をもつ人に多く、ストレスが引き金となり、胃酸が出すぎて胃壁に穴があきます。ピロリ菌を除去する治療が中心です。→ 内科・消化器内科を受診
- 空腹時や夜間にみぞおちが痛む → 「十二指腸潰瘍」
胃潰瘍と同じく、ピロリ菌が原因で、ストレスなどから胃酸過多に陥り、空腹時や夜間に痛みがあります。
場所は、十二指腸のあるみぞおち周辺です。治療も胃潰瘍と同じです。→ 内科・消化器内科を受診
- 発熱と焼けるような痛みがある → 「膵炎」
上腹部から背中にかけて差し込むような痛みがあります。
吐いても楽にならず、発熱をともなうこともあります。胆石症やお酒ののみすぎが原因です。→ 内科・消化器内科を受診
- だるさ、嘔吐、発熱をともなう → 「ウイルス性胃炎」
発熱があり、嘔吐や下痢も起こります。
何らかのウイルスに感染して起こりますが、種類が多いため、特定は難しいことがほとんどです。冬場に多く、「お腹の風邪」と表現することもあります。→ 内科・消化器内科を受診
- 鎮痛剤などをいつも服用している → 「薬による胃炎」
薬の副作用で胃痛が起こることがあります。
鎮痛剤は、胃を荒らす副作用があり、胃痛の原因になります。医師や薬剤師に相談することが必要です。→ 内科・かかりつけ医に相談
- 悩み事があり、考えると胃が痛む → 「ストレス性胃炎」
ストレスによって胃酸が出過ぎて、放っておくと胃潰瘍や十二指腸潰瘍を引き起こします。
薬での治療だけでなく、休息やストレスを取り除くことも大切です。→ 心療内科を受診
寝起きに感じる胃痛の対策
寝起きに胃痛を度々感じる場合、根本的な対策方法はよく噛んで食べる、暴飲暴食はしないなど正しい生活環境(習慣)とストレスマネジメントです。
十分な睡眠時間と質を確保することは勿論、多少のストレスを受けても影響を受けにくいように、自律神経の状態を整えておくことが大切。その土台として、規則正しい食事やリフレッシュを兼ねた運動習慣といった生活環境が理想的です。
寝起きの胃痛を感じた時の応急処置
(胃薬や漢方薬は診察後の服用をおすすめ)
寝起きに感じる胃痛の原因に心当たりがない場合、空腹による胃痛も考えられます。
その時には、水や食べ物を摂ることで痛みが和らぐ特徴があります。また、原因に関わらず、臍下丹田呼吸法が即効性が期待できます。臍下丹田呼吸法と言うと難しいイメージを持つかもしれませんが、本来は赤ちゃんの呼吸とも呼ばれ誰もが簡単に出来るリラックス法です。
背筋をまっすぐ伸ばして座ります。
正座、あぐら、椅子に座ってでもできます。仰向けに寝た状態でも可。両腕は体と平行に伸ばして、手のひらは 下向きに。
※慣れるまでは、寝た状態で両手を下腹部に当て、お腹がふくらむ感じを意識しながら呼吸すると簡単です。
まとめ
寝起きに感じる胃痛の原因が病気でなく、生活環境(習慣)やストレスによるものであればとりあえずは一安心。
しかしながら、生活環境やストレスによる胃痛は慢性化しやすく、日頃から寝起きに胃痛を感じてしまうのも厄介です。改善するのも時間がかかる場合が多く、無理のない範囲で何よりも続けること、続けやすいことが大切なのかもしれません。
次の寝起きシリーズはこちらの記事です ↓
あとがき
胃痛がひどいと、痛みによる緊張もあり身体を反らすのがつらくなり、前かがみぎみの姿勢が多くなりがち。
仰向けで眠ることがつらい場合、横向きの姿勢で眠ると比較的楽になりますよっ