寝すぎて頭痛がしてしまった時に失敗したと毎回思います。寝過ぎによる頭痛をしないように、まずその原因と治し方をお伝えします。睡眠薬によって寝過ぎるもあり、頭痛だけでなく吐き気と併発する場合もあるので注意が必要です。
ついつい休日になると、平日の疲れや睡眠不足を補うために、寝すぎて起きたら頭が痛い、、、なんてことありませんか。
その頭痛、もしかしたら寝過ぎが原因なのでなく、他に真の原因があるかもしれません。
寝すぎ特集はこちらからどぞ。
第2回 寝 すぎ て 眠い!それ危ないかも!原因と対策まとめ
第3回 寝すぎる!病気との関係は?原因まとめ(うつ・過眠症・糖尿病)
目次はこちら
寝すぎて頭痛その原因
寝すぎると普段と違う睡眠時間による脳の混乱が考えられます。
例えば仕事のある平日の睡眠時間は5~7時間なのに、ゆっくりできる時間のある休日は8時間以上というように、日によって睡眠時間が変わると生活リズムが崩れ、自律神経が乱れてしまいます。すると脳の血管の収縮、拡張のリズムも乱れ、頭痛に繋がってしまいます。
そもそも寝すぎてしまう原因
そもそも寝すぎてしまう原因は大きく4つあります。
まず睡眠不足、睡眠の質、体内時計、病気による原因の4つです。この中でも睡眠不足と睡眠の質、体内時計は自分の生活環境(習慣)が大きく関わっていますのでちょっとした工夫で大きく改善することも可能です。
睡眠不足
自分に合った睡眠時間は遺伝子と生活環境(生活習慣)によって決まります。(遺伝子40%:生活環境60%)
まず、その適切な睡眠時間を知らないため慢性的な睡眠不足や睡眠負債といった状況に陥ってしまい、ついつい寝すぎてしまうのです。睡眠不足は、血行不良や自律神経の乱れに繋がりますので、さらに悪循環を招き、睡眠の質にも影響してきます。
睡眠の質
睡眠不足やストレス、その他にも病気によって睡眠の質は下がってしまいます。
睡眠の最初の90分でおおよそ全体の70%もの睡眠効果を得られる、と言われていますが、それはあくまで7割。厳密に言えば、最初のノンレム睡眠(深い睡眠)で、一般的な生活の場合だと明け方4時~7時間の3時間の睡眠は浅い眠りになるので、この時間帯を中心に眠りにつく場合は注意が必要かもしれません。
明け方に入眠してしまうと、睡眠時間が伸びやすくなるのもこれが原因。体内時計に刻まれた睡眠リズムは、なかなか変えることは出来ないのです。
体内時計
不規則な生活が続いてしまうと、寝る時間や起きる時間が一定にならないため体内時計が狂ってしまい、自分の意思に関わらず寝すぎてしまいます。
休日などに起床時間を遅らせてしまうことが体内時計のリズムを崩してしまう最も多い理由で、時差ボケのようにたった1日で寝すぎの習慣を作ってしまう可能性があります。体内時計は、起きている時は容易に崩せるのですが、寝ている時はコントロール出来ず悪循環へと、突入してしまう場合が多いのです。
病気によるもの
ロングスリーパーではないのに、頻繁に10時間以上も眠ってしまうことが続く場合、寝すぎは病気の症状・兆候かもしれないので、注意する必要があります。
うつ病、糖尿病、過眠症といった病気の可能性があります。ちなみに、全体的な指標から睡眠時間の傾向値を説明すると、
- 6~9時間の睡眠時間を必要とするバリュアブルスリーパー(全体の80~90%)
- 5時間以下の睡眠時間でも活動できるショートスリーパー(全体の5~8%)
- 10時間以上眠らないと満足感を得られないロングスリーパー(全体の3~9%)
以上の3タイプに分けることができます。
うつ病
うつ病といっても、実はさまざまなタイプがあります。
過眠傾向が強いのは、非定型うつ病と呼ばれ、これまで日本では神経症性うつ病とも呼ばれてきました。お天気屋うつ病とも言われ、どんより沈み込んだ状態が続くものの、良い出来事や楽しい出来事があると、それまでの不調がウソのようにたちまち元気になります。
しかし、長続きはせず、また憂うつな気分に戻っていく、これが大きな特徴です。さらには、過食に走って体重が増えたり、いくらでも眠れるなど、私たちが知る従来のうつ病とは正反対の特徴を示すため、見逃されやすく症状を長引かせる傾向があります。
非定型うつ病は圧倒的に女性に多く見られ、10~30代女性のうつ病の多くが、このタイプではないかと言われているそう。原因をたどると、不安定になりがちな体質を親から受け継いでいたり、育った環境が影響していると推測されていて、10代後半の多感な時期をうまく過ごすことができずに芽吹き、時間をかけて進んで、20代半ばになって症状が現れると考えられています。
以下は、非定型うつ病チェックリストです。
- 楽しいことがあると気分が明るくなる
- 食欲がまして体重が増えた
- いくら眠ってもまだ眠い
- 疲労感が強く手足が鉛のように重い
- 夕方から夜にかけて調子が悪い
- 他人の顔色がひどく気になる
うつ病の主症状である気分の落ち込みが2週間以上続いていることが前提です。そのうえで、1,のような気分変化が見られ、さらに2,~6,のうち2つ以上心あたりがあれば、非定型うつ病の可能性があります。
非定型うつ病の人は、みっともない姿をさらしたくない気持ちが強いため、人前に立つとかえって緊張して手や声が震える対人恐怖の傾向もあります。また、周囲に気づかい過ぎ、自分の気持ちを抑え込んでも他人に合わせようとする特徴もあります。これは、子どものころからのもので、親のいうことをよく聞く“いい子”と言われて育った人が多いようです。
肥満や高血圧・糖尿病
京都大学と長浜市が共同で行っている「ながはまコホート」の、世界最大規模の7,000人超を対象とした研究で、睡眠時間や睡眠呼吸障害(睡眠時無呼吸)が肥満と相互に関連していることや、高血圧・2型糖尿病とも関連していることが明らかになりました。
肥満や高血圧・糖尿病によって、睡眠中の呼吸障害が発症しやすくなり、その結果、眠りが妨げられ睡眠の質が下がってしまいます。これによって、寝起きにも眠気が残って、寝すぎに繋がってしまうのです。
過眠症
過眠症は一般的に、眠すぎるのが過眠症だと思われがちですが、実は眠すぎる症状は少数派です。
眠りすぎる過眠症のことを、反復性過眠症(クライネ-レビン症候群)と呼んでいて、昼夜を問わず、毎日16~20時間も眠り続けるのが特徴的です。この病気の怖いところは、未だに治療法が確立されていない点で、規則正しい生活を行うことのみが予防法で、(特に若年男性では)経過とともに自然寛解することが多いのですが、寛解まで平均14年と長期間、症状を抱えてしまうことです。
詳しくはこちらの記事でも説明していますので興味あればどぞ。
睡眠薬が原因で寝過ぎる場合も
睡眠薬には用途があり、主には入眠を助ける効果が短いものが一般的です。
しかし、不眠症の症状である中途覚醒や早朝覚醒などの場合、効果の長いものを飲用します。睡眠薬の作用時間を正しく理解していないと、誤って寝過ぎてしまうことがあります。
用途に合った睡眠薬を正しく服用できるよう薬剤師や医師に相談するのも手。
寝すぎの頭痛と寝起きの頭痛の共通点とは
基本的に睡眠後による頭痛には、その原因や症状など同じ特徴があります。
大きく3種類に分けられる頭痛で、最も多いのが片頭痛と緊張型頭痛で、その対策はほとんど同じと言っても過言ではありません。先日の記事で、寝起きの頭痛をフォーカスした際に、頭痛が起きるメカニズムとその対処法を、できるだけ詳しく説明しています。
同じ説明になってしまいますので、頭痛の予防や対処などの治し方についても、詳しく説明していますのでご覧ください。↓
まとめ
ついつい休日に寝すぎてしまう場合、仮眠や昼寝で睡眠時間を確保するのも1つの手です。
万が一、休日に寝すぎても自分を責めることはありません。それ以降、睡眠リズムが崩れやすくなるという、ことさえ知っていればいつも以上に気を配るはずです。また、病気によって寝すぎてしまっている場合、まずは医師などの専門家と一緒に相談するのも良いでしょう。
次の寝すぎシリーズはこちら ↓
あとがき
寝すぎによる頭痛は、あーやってしまったなーその報いだと思っていた時期もあります(笑)
ついつい二度寝したり、予定が無いと寝すぎてしまったり、自分に甘いのも含めて、じっくり頭痛とは付き合っていこうと思っていますっ
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